2017年04月17日
一般の人に知らせず近親者だけで執り行われる葬儀を家族葬といいます。昔の表現でいうと密葬という呼び方になりますが、これは少し暗いイメージがあるとしてこの呼び名ができました。以前はこの形の葬儀を行うのは年末年始に葬儀の日程がかかってしまう、故郷で後日葬儀を行う、後日社葬などの本葬を行うなどの理由がありました。
しかし、現在は近親者だけで簡素ではあっても心のこもった葬儀をしたいという目的で行われることが増えてきたと言われています。家族葬は文字通り家族だけで行うものではなく、親戚やごく親しい友人などが加わることもあります。
平均すると30人から多くても80人程度までの人数で行う葬儀をいいます。形式に流れがちな一般の葬儀に比べると、故人のことをよく知っている人だけでゆっくりとお別れの時間を過ごすことができるというイメージがあります。この葬儀は無宗教で行うこともありますが、多くの場合は宗教的な儀礼を伴います。従って仏式で行う場合には、お通夜も告別式も執り行われます。簡素な形であるため、亡くなった人をないがしろに扱うのではないかといった声も聞かれます。しかし決してそんなことはありません。むしろ形式にとらわれない点で最近は支持する人も増えています。とはいえ、社会的にみるとまだ浸透しているとは言えない部分もあります。特に参列者の人数が限られる点で、後になって招かれなかったなどの誤解を招く心配もあります。そのため、周囲への配慮と理解を得ることも必要となることは把握しておくべきでしょう。