お通夜を行うのは故人を見守るため

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2019年06月02日

現代において葬儀はかなり省略されつつありますが、それでも無くならないのがお通夜です。夜の間ずっと交代で遺体に付き添う理由はいくつかありますが、一つは「遺体が生き返らないか見守るため」と言われています。今でこそ医療が発達して診断ミスはほぼ無くなりましたが、昔は仮死状態だった人が夜に生き返るということも多々あったようです。

なのでお通夜はお酒を飲んでわざと賑やかに過ごすものだ、という考え方もあります。蘇生したときに周りに人がいれば、しかるべき処置をすることが可能です。顔に白い布をかけておくのも、万が一息を吹き返した場合にすぐ気づくためとも言われています。

では、現代ではなぜこういった儀式を行うのでしょうか。それは、最近では忙しい人が増えて日中の葬儀には参列しづらいので、夜のうちにお別れを済ませてもらうためだそうです。もちろん、遺族が夜ずっと故人のそばにいることで心の整理をつけるというのも大きな意義と言えます。

長い間闘病をしていた人の場合はじっくりといたわりの気持ちでそばにいてあげたいでしょうし、突然亡くなった場合だと事実を受け入れるためにそばにいてあげたいはずです。どの場合にも、遺族のために行われるという意味では同じです。

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